良い汗と悪い汗
体臭と密接な関係にある汗ですが、汗にはサラサラの臭わない『良い汗』とじっとりベタついてクサイ『悪い汗』があります。良い汗
そもそもエクリン汗腺から出る汗は、体温が上昇したときに血液から水分とミネラル分が汗腺に取り込まれて出てきます。このとき身体に必要なミネラル分は血液の方に再吸収されて水分とわずかな塩分だけが汗として皮膚面に染み出してきます。
この汗が本来の『良い汗』で、血液への再吸収機能がうまく働いていれば、ほとんどが水分のサラサラの汗になるのです。
悪い汗
ところが汗腺の機能が鈍っていてミネラル分の再吸収がうまくいかないときは、ベタベタの『悪い汗』になってしまします。この悪い汗はミネラル分が染み出してしまうため、本来なら弱酸性の皮膚表面がアルカリ性になります。
皮膚にはいろいろな雑菌(皮膚常在菌)がいますが、アルカリ性の環境ではその雑菌がとても繁殖しやすくなります。
その増えた雑菌が汗と皮脂をどんどん分解して無臭だった汗を臭いニオイ物質に変えていくのです。
汗腺の本来の機能を取り戻す汗腺トレーニング
汗腺の本来の機能を取り戻すにはスポーツなどでいい汗をかくのが一番ですが、なかなか時間が取れないですよね。そんな人は日々のお風呂で簡単な汗腺トレーニングをするのがおすすめです。
- まずはシャワーで普通に身体を洗いましょう。
- 次に高温で手足浴。手足には働いていない汗腺がたくさんあるので、この手足浴で汗腺を刺激して汗腺の機能を鍛えます。
- さらに微温で半身浴か全身浴。高温のお湯で高まった交感神経をしずめ、リラックスします。
- 上がったあとは素裸で自然に汗がひくまで待ちましょう。
もう少し具体的に説明します。
1 まずは普通に身体を洗います。
すでに湯船にお湯が溜まっているならそのお湯を使って身体を流します。あとで湯量を減らすのでもったいないからです。2 次に高温で手足浴をします。
湯船の4分の1ほどに43〜44度くらいの熱めのお湯をはり、ひざ下とひじから先だけを10〜15分くらいつけます。このような段差がない浴槽の人は風呂イスで代用すると手足浴が楽です。 |
自動のお風呂なら湯量を最低に設定しましょう。
お湯の温度設定を45度くらいではると実際の湯船の温度が43度くらいになると思います。(お湯の量が少ないので結構温度が下がります。)
これくらいの湯量でイスの部分に腰かけて手足だけをつけます |
お湯の温度は湯船に浮かべる温度計などで自分で確認して、火傷などにはくれぐれも注意してくださいね。
3 次にその湯船に水を足し温度を下げます。
36度くらいのぬるい温度で10分から15分くらい半身浴します。(ぬるま湯を足して全身浴でもいいですが次にお風呂に入る人も手足浴をするなら半身浴がおすすめです。)このとき湯船に竹酢液(なければお酢)をいれると血行がよくなり汗腺機能の回復に役立ち、皮膚も弱酸性に保たれ雑菌の繁殖を抑えてくれるので体臭の予防にもなります。